平日の少しずつの睡眠不足が積み重なっていく「睡眠負債」。
実はこれは、社員一人ひとりの体調だけではなく、企業全体の生産性(productivity)にも大きな影響を与えます。

本記事では、

  • 夜中の中途覚醒の主な原因
  • 腸内環境と睡眠との関係
  • 職場でできる具体的な環境改善の工夫

をわかりやすく解説し、最後に12月9日開催の「不眠×腸内フローラ」セミナーのご案内もお届けします。


1. 睡眠負債は“個人の問題”ではなく、企業の生産性課題

睡眠負債(Sleep Debt)」とは、毎日の睡眠不足が少しずつ蓄積し、慢性的な眠気や疲労となって現れている状態を指します。
本人としては「少し眠いだけ」「歳のせいかな」と感じていても、実際には

  • 集中力・判断力の低下
  • ケアレスミスやヒューマンエラーの増加
  • イライラ・感情の不安定さ
  • 作業スピード・質の低下

など、業務パフォーマンスに直結する影響が出てきます。

睡眠負債は、もはや「個人の生活習慣の問題」ではなく、企業の生産性と安全性に関わる経営課題と言えます。


2. 夜中に目が覚める「中途覚醒」の主な原因

不眠と聞くと「寝つけない」イメージが強いですが、実際の相談で多いのは
「夜中に何度も目が覚めてしまう」中途覚醒タイプです。

主な要因としては、次のようなものが挙げられます。

(1)ストレスによる自律神経の乱れ

仕事のプレッシャー・人間関係・長時間労働などによって、交感神経が優位な状態が続くと、夜になっても身体が「戦闘モード」のままになってしまいます。
一度眠りについても睡眠が浅く、少しの物音や体調の変化で目が覚めやすくなります。

(2)深部体温のコントロール不良

寝る直前のカフェイン摂取や、遅い時間の入浴・食事は、深部体温(身体の内側の温度)のリズムを乱します。
本来、スムーズな入眠と深い睡眠のためには「寝る前に体温が少し下がる」ことが重要ですが、このリズムが崩れると中途覚醒が増えます。

(3)腸内環境の乱れ

実は、腸内環境も睡眠に深く関わっています
便秘・下痢・お腹の張り・不快感などの腸トラブルがあると、夜間に腹部の不快感で目が覚めやすくなります。
さらに詳しく言うと、腸内細菌は睡眠ホルモンや幸せホルモンの材料にも関わっており、腸が乱れると「眠りの質」そのものが低下してしまいます。


3. 腸内環境と睡眠の“意外な関係”

腸内フローラ(腸内細菌叢)は、食べたものの消化・吸収だけでなく、ホルモンや神経伝達物質の生成にも関与しています。
その中でも、睡眠と関係が深いのが
メラトニン(睡眠ホルモン)セロトニン(幸せホルモン) です。

  • 腸内環境が良い:セロトニンやメラトニンのバランスが保たれ、入眠しやすく眠りも深くなる
  • 腸内環境が乱れている:自律神経が乱れやすく、中途覚醒や浅い睡眠が増える

「寝ても疲れが取れない」「休日に寝だめしてもスッキリしない」という状態の裏側には、腸内フローラの乱れが隠れていることも少なくありません。

つまり、睡眠の質を整えることは、腸を整えることでもあり、腸を整えることは、結果的に日中のパフォーマンス向上にもつながっていきます。


4. 職場でできる「睡眠の質を上げる3つの工夫」

ここからは、企業や職場で実践しやすい、睡眠の質を高める工夫を3つご紹介します。
どれも大掛かりな投資ではなく、小さな環境調整で始められる内容です。

① オフィス照明を「昼は青白・夕方は暖色」に切り替える

光は体内時計を調整する強いシグナルです。
午前〜日中は青白い光(クール系)が適しており、覚醒度や集中力を高める方向に働きます。
一方で、夕方以降は暖色系のやわらかい光に切り替えることで、交感神経から副交感神経へバトンを渡しやすくなります。

オフィスの一部だけでも、夕方以降は暖色系のフロアライトを使うなど、光環境のメリハリをつけることで、社員の「オン・オフの切り替え」を後押しできます。

② 休憩時間を「30分前倒し」して午後の眠気を軽減

人間の体内時計のリズム上、午後の早い時間帯(13~15時頃)は、どうしても眠気が出やすい時間帯です。
これは「やる気がない」のではなく、身体の仕組みの問題です。

例えば、

  • 13:00〜休憩 → 12:30〜休憩に変更する
  • 軽いストレッチや短時間の仮眠を認める

といった工夫を取り入れるだけでも、午後のパフォーマンス低下を和らげることができます。
「休憩時間の設計」も、立派な生産性向上施策です。

③ 食事タイミングを整える“腸のリズムケア”を推奨

腸内環境を整えるためには、何を食べるかだけでなく、いつ食べるかも重要です。

  • 朝食を抜かない(体内時計をリセットし、腸の動きをスタートさせる)
  • 遅い時間の重い夕食を避ける(胃腸への負担が眠りを浅くする)
  • 社食や売店に発酵食品・食物繊維がとり入れやすいメニューを用意する
  • 昼休みに5〜10分でも歩く時間をつくり、腸の動きを促す

職場単位で「腸のリズム」に配慮した環境や情報提供を行うことで、
腸が整う → 睡眠の質が上がる → 日中のパフォーマンスが改善するという好循環を作ることができます。


5. Nウェルネスによる「腸 × 睡眠 × 生産性」サポート

当社 Nウェルネス合同会社(札幌市)では、臨床検査技師健康管理士上級指導員の専門性を活かし、企業の健康課題に対して医学的・科学的なアプローチでサポートしています。

提供している主な内容は、例えば次のようなものです。

  • 睡眠とメンタルに関するセミナー・研修
  • 腸内環境や生活習慣に関する健康講座
  • 健康経営の導入・「見える化」支援
  • 超音波(エコー)による内臓脂肪・肝臓・血管などの健康観察
  • 社員アンケート結果に基づいた職場環境改善の提案

「社員の不調は、企業のコスト」でもありますが、
視点を変えれば、「健康への投資」は中長期的な生産性向上につながる経営戦略でもあります。


6. 12月9日開催「腸内フローラと不眠の意外な関係」セミナーのご案内

本記事の内容を、より詳しく・わかりやすくお伝えする市民向けセミナーを開催します。
企業の人事・健康経営ご担当者の方にも、ヒントになる内容がたくさん詰まっています。

◆ テーマ

「腸内フローラと不眠の意外な関係」

◆ 開催日時

2025年12月9日(火) 10:00〜

◆ 会場

札幌市内(詳細は公式Instagram・LINE公式アカウントにてご案内します)

◆ 参加費

お一人さま 1,000円(税込)

腸と睡眠のつながりを「なんとなくのイメージ」ではなく、
医学的なデータや現場の経験をまじえながら、実生活・職場で実践しやすい形でお届けします。

「最近、社員の眠そうな顔が気になる」
「不調者が増えているが、何から手をつけていいかわからない」
そんな企業さま・ご担当者さまにも、おすすめの内容です。


7. お問い合わせ・企業向けプログラムのご相談

企業向けの睡眠・腸ケアプログラム、健康経営のご相談も承っています。
公式Instagram または LINE公式アカウントから、お気軽にお問い合わせください。

※本記事で触れている内容は、一般的な情報提供を目的としており、特定の病気の診断・治療を目的としたものではありません。
気になる症状が続く場合は、必ず医療機関を受診してください。