腹痛の原因、実は“見えない臓器”に?超音波検査で分かること

「なんとなくお腹が痛い」「食後に違和感が続く」「背中まで痛みが響く」──こうした腹痛の訴えは、多くの人が一度は経験したことがあるのではないでしょうか。
しかし、腹痛と一言でいっても、その原因は実に多様です。
胃腸の不調のほかにも、肝臓・胆のう・膵臓・腎臓・腸といった“見えない臓器”の異常が関係しているケースも少なくありません。

そんなとき、体の内部をリアルタイムに観察できる**「超音波検査(腹部エコー)」**が有効です。
本記事では、腹痛の原因を探るうえで超音波検査がどのように役立つのか、そして医療機関だけでなく健康支援サービスとしても活用できる可能性について解説します。


超音波検査とは?放射線を使わない“安心・安全”な検査

超音波(エコー)検査は、体の表面にプローブと呼ばれる機器を当てて、音波を反射させながら体内の臓器を映し出す画像診断法です。
レントゲンやCTのように放射線を使わないため、妊婦さんや子どもでも安心して受けることができます。

腹部エコーでは、以下の臓器を中心に観察できます。

  • 肝臓(脂肪肝・肝腫大・腫瘍など)

  • 胆のう(胆石・ポリープ・胆のう炎)

  • 膵臓(膵炎・腫瘤・膵管拡張)

  • 腎臓(結石・水腎症・嚢胞)

  • 膀胱・前立腺・子宮・卵巣など(性別に応じて)

検査時間は10〜15分程度。痛みもなく、その場で結果を確認できることが多いため、「すぐに原因を知りたい」「安心したい」という方に適しています。


腹痛の部位別に見る「疑われる原因」と「エコーで分かること」

腹痛の部位によって、関係する臓器や疾患は異なります。
以下は、腹部エコーで特に有用とされる代表的な症状と検査の着眼点です。

痛みの部位 主な原因 エコーで分かること
みぞおち(上腹部) 胃炎・胆石・胃潰瘍・虫垂炎 胆石・胃壁肥厚・虫垂腫大
右上腹部 胆のう炎・胆石発作・肝炎 胆のう壁肥厚・肝腫大
左上腹部 胃潰瘍・胃アニサキス症 胃壁肥厚
右下腹部 虫垂炎・腸炎・小腸イレウス 虫垂腫大・腸壁肥厚・小腸拡張
左下腹部 大腸炎・小腸イレウス 腸ガス・小腸拡張
下腹部 膀胱炎・婦人科疾患 膀胱壁肥厚・卵巣腫大

このように、腹痛の原因を「臓器単位」で確認できるのが超音波検査の大きな特徴です。
例えば、右上腹部の痛みがあっても胃ではなく“胆のう”の異常が原因だった、ということも珍しくありません。


超音波検査で早期発見できる代表的な疾患

腹部エコーで見つかることが多いのは、以下のような疾患です。

  • 脂肪肝:飲酒や生活習慣により肝臓に脂肪が蓄積。放置すると肝炎や肝硬変のリスク。

  • 胆石:みぞおちの痛みや右季肋部の痛みを伴うことも。食後の痛みは要注意。

  • 膵炎:膵臓が腫れたり、膵液が滞ることで炎症を起こす。アルコールや脂質摂取が関係。

  • 腎結石:腰背部から側腹部にかけて激痛が走る。エコーで結石の影を確認可能。

これらは初期段階では症状が軽く、健康診断では見逃されがちです。
そのため「気になる痛みがある」「健診では異常なしと言われたけれど不安」という方にも、腹部エコーは有効です。


医療機関だけでなく、“身近な健康チェック”としての活用も

近年では、医療機関だけでなく企業の健康経営・イベント型健康チェックなどにも超音波検査が導入され始めています。
Nウェルネスでは、臨床検査技師が現場に赴き、その場で腹部エコーを実施。
画像をもとに臓器の状態を説明し、必要に応じて医療機関の受診を勧めます。

さらに、検査結果を「行動変容支援」に活かすのが当社の特徴です。
例えば――

  • 肝脂肪が見られた方へは、食事や運動の具体的な改善ポイントを提案

  • 腸内ガスや便秘傾向のある方へは、腸内フローラ改善の生活習慣を紹介

  • ストレスや睡眠の乱れが内臓機能に影響しているケースでは、呼吸法や休息法もアドバイス

単なる検査にとどまらず、“見える化”から“変わる化”へつなげるのがNウェルネス流の健康支援です。


腹痛を放置しないで。超音波で「見える安心」を

腹痛は、体からのSOSサインです。
軽い痛みでも、臓器の異常が進行している場合があります。
市販薬で様子を見る前に、まずは「中の状態を見てみる」ことが何より大切です。

超音波検査なら、痛みなく短時間で臓器の状態を確認できます。
原因を特定し、生活習慣の見直しや医療受診の判断につなげることが可能です。

札幌を拠点とするNウェルネスでは、臨床検査技師による腹部エコーを企業・地域イベント・個人向けに提供しています。
「不安だけど病院に行くほどではない」「健康チェックとして確認したい」という方も、お気軽にご相談ください。


まとめ:腹痛の原因を“見える化”して、健康への一歩を

腹痛は誰にでも起こりうる症状ですが、その背景にある臓器の状態を知ることが、健康維持の第一歩です。
超音波検査は、安全・短時間・非侵襲的に臓器を確認できる優れた方法です。
特に生活習慣病が気になる方や、ストレスや食生活に変化がある方は、一度「お腹の中」を見える化してみましょう。

あなたの腹痛の裏側には、改善のヒントが隠れています。
Nウェルネスの臨床検査技師が、その一歩をサポートします。